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タク・次創作・おい・スプレ

講義「メディア・ファンダム論序説ーーフィクションを中心に」

講師 小谷真理先生

 

 

 オタク・二次創作・やおい・コスプレについて論じる

 

 おたく・腐女子・二次創作・コスプレについて考察するということであるが、今回はコスプレについて考察する。

 

 コスプレと聞いて私が真っ先にイメージが浮かぶものはコミックマーケット、通称コミケのイベント来場者によるものであるが、このレポートではコミケ来場者によるものではなくハロウィンに焦点を当ててコスプレの考察をまとめる。

 

 本来ハロウィンとはTrick or Treatお菓子をくれなくちゃいたずらするぞ」のセリフの下、ホラー調のキャラクターに仮装し子供たちが街を練り歩くという秋のイベントで正解中で愛されているイベントだ。今、日本で行われているハロウィンはどのようなものだろう。渋谷や六本木などの街を中心に、夜中に若者が仮装をして集まり写真などを撮影し、SNSに投稿、話題になるといった流れが多い。そしてハロウィンの参加者が行っているものは仮装というよりもコスプレに近いと私は感じた。

 

 元来のようにホラーキャラクターの仮装をする者もいる一方で、ハロウィンのイベント性と特に関係を持たないアニメのキャラクターや世間を騒がせた人物、また現象のコスプレも見られた(政務費不正使用疑惑で号泣会見した野々村議員や、LINEアカウント乗っ取り事件のLINEの画面のコスプレなど。)

 

 大勢の人が一度に集まり、普段とは全く違う格好で集まるその非現実性を伴った体験が参加者を魅了させるのであろう。

 

 ハロウィンに参加している年齢層も、夜の時間の首都圏中心ということもあるためか、もはや子供ではなく大人(まさに我ら大学生の参加がメインのイベント)であり、次の日の朝のニュースに知り合いが団体でインタビューを受けていた。なんてことがあるのもおかしくなはくなってきているのである。

 

 一般的にコスプレに興味がなかった人も、ハロウィンがきっかけとなり体験する機会になることや、経済効果もあるようだが公衆トイレでの着替えや若者が大量に集まることで公共の場に投棄される翌日のゴミ問題など、マナーの悪さが指摘されるなどの課題も多く残っている。

 

 ディズニーランドやシーなどでもハロウィン期間は、普段は許可されていない全身仮装が許される(普段禁止される理由は従業員との見分けがつかないことやランドやシーの世界観を楽しむため)その期間中は夏休みやクリスマスよりも来場者数は多い。

 

 コスプレはオタクだけのものではなくなってきていると言っても過言ではないだろう。

 

 マナーを守り楽しむことで日本ならではのカルチャーを世界に発信できる力があると信じている。

 

(三木星悟)

 

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